市長だより 令和6年7月
「風と海の学校あきた」開設
胸が熱くなりました。秋田県沖で、クリーンエネルギーとして原発2基分の出力に相当する規模の洋上風力発電が始まります。そのための訓練施設が完成しました。海上訓練、船上消火訓練、そして、なんと言っても素晴らしい実践的な「船舶運転シミュレーター」、これらを備える日本で唯一の施設です。
男鹿海洋高校の施設を利用して、官民連携で作りました。民間事業者と県がよくやってくれました。男鹿市も当初から携わっています。全国から受講生が集まる、新しい男鹿のスタートです。三方を海に開かれた男鹿にとって、夢が広がる期待できる施設です。
当然、この立派な施設を男鹿海洋高校の生徒も使えます。海に憧れる生徒が集う、日本一の海洋高校にしたいものです。
能登半島地震の教訓
総合防災訓練が戸賀地区で行われました。戸賀が孤立したとの想定で、戸賀湾に医師と救援物資を乗せた巡視艇が到着し停泊。直ちに、2隻の漁船で、医師と救援物資を戸賀漁港の岸壁に輸送し陸揚げしました。とても実践的な訓練で、知事も県庁のモニター画面から観ていました。 「男鹿半島が危ない!」と言われますが、半島特有の三方が海に面しているために、陸上からの救援が難しくなるとの想定です。
これから県と対策を協議しますが、まずはハード面で主要な道路の強靭化をはかります。そして、港の岸壁の耐震構造化を図ります。また、ソフト面では、まず、自分の足で逃げられる体力をつけること。次に、地域で助け合うという自助・共助を図ることです。
訓練以上のことはできません。日頃の訓練を通して命を守り、そして、健康と地域の和を広げていきましょう。
「港は国の源なり」 船川港の活性化に期待!
県が、大型船舶の修理拠点の整備に向けて船川港に船揚場の斜路を改修してきましたが、この度竣工しました。この施設によって、現在、函館などで修理を行っていた県内の大型船舶の修繕が可能となり、かなりの効率化が図られます。また、洋上風力関連で多様な船舶の修繕も可能となり、経済の活性化が期待されます。
また、平成9年以来27年ぶりの船川港の港湾計画の改訂が進められています。洋上風力関連用地・大規模災害時に備えた耐震強化岸壁の整備など、夢のある計画です。男鹿市の発展は、船川港の振興にかかっています。市民みんなで支援していきましょう。
男鹿半島は、古来より海上交通の要衝でした。気象予報もナビもない時代に、五感だけを頼りに海に漕ぎ出した「男たちのロマン」を忘れてはなりません。
更新日:2024年06月27日