市長だより 令和6年2月
ナマハゲ行事
令和5年大晦日、男鹿市内の69町内でナマハゲ行事が行われ、私もいくつかの地区を見学させていただきました。
〇市職員によるナマハゲ行事
若手職員による練り歩きは、市役所裏から下山し、街中を練り歩くもので、15匹のナマハゲは壮観でした。
大勢の市民が駅前広場に集まってくださり、ナマハゲとの交流や餅まきなど大盛会に終了しました。
一方で、ナマハゲの先導の仕方など伝統的な雰囲気を出す演出も必要ではないかと助言を受けました。次回の開催に向け、さらに工夫していきます。
〇安全寺地区
お面とケデの重厚さが特徴的で、各々のお面に名前がついています。
「モドリナマハゲ」と言われ、男鹿の各所を回ったナマハゲが最後にこの集落を通ってお山に帰るのだそうです。また、ナマハゲが「田の神様」として子孫を守ってくれるという、先祖と子孫が一体となって生きているという伝統文化がいいです。
〇鵜木地区
町内会長を先頭に、地域の人が皆でこの行事を盛り上げています。終了後、関係者全員で打ち上げも行われました。ナマハゲは、地域づくりにも欠かせないと感じました。
〇ナマハゲ行事の大切さを再認識
ナマハゲのなり手や受け入れる人々と接して、ナマハゲ行事の継承は男鹿の地域づくりに欠かせないと思いました。その上で、伝統的行事としての視点も踏まえて
・所作の指導(声の出し方、歩き方、主人との問答など)
・基本的なマナー(なり手だけでなく、迎え入れる側も)
・各地に伝わるお面の継承
などを「ナマハゲの基本知識」としてまとめたいものです。男鹿市の誇りとして、地域づくりの核として、ユネスコ無形文化遺産 「男鹿のナマハゲ」を尚一層、振興します。ナマハゲは私の考えや気持ちにも戒めを与えてくれました。
今回は、漫画家のやくみつるさんもプライベートで参加して頂きました。外からの目線でナマハゲを捉えており、とても参考になりました。
菅江真澄の魅力
男鹿市菅江真澄研究会設立30周年記念式典が行われました。真澄の魅力を再発見しました。長きにわたり男鹿の真澄研究をけん引されている会員の皆様には頭の下がる思いです。
真澄は約200年前に男鹿を訪れ、男鹿の美しい景観やナマハゲ行事などの文化を図絵で紹介しています。私も県立博物館で真澄の著書を見たことがありますが、綺麗に、そして丁寧に描かれていることにとても驚き、感動しました。古くから男鹿の魅力は知れ渡っていたのでしょう。真澄は男鹿をくまなく歩いており、その足跡を顕彰する標柱や説明板が91ヶ所もあります。
市民の皆様も真澄にならって、男鹿の景観・海藻などの食文化・ナマハゲ行事などを再発見してください。
更新日:2024年02月01日