移住者インタビュー男鹿入門08
関係人口から移住へ

島津栄一 (しまづえいいち)さん
千葉県市原市出身
男鹿市観光課の地域おこし協力隊として、レンタサイクルサービスの運営をミッションに活動中。副業で任期中に「ADAPT DESIGN」を開業し、デザイン全般を手がけている。また、男鹿でデジタル人財を増やす思いから「オガデジ」と称しデジタルスキル向上に向けたレッスン&相談会を不定期で開催。
その他にも、山を育てる活動として「男鹿森の人プロジェクト」を立ち上げ男鹿でマルチに活動している。

Q.いつから男鹿市民になりましたか?
2021年6月からです。
Q.男鹿市に移住した経緯を教えてください。
コミュニティに関わる仕事をもっとしてみたいという思いから、もともと地方に移住してみようかなと考えていました。
『新しいチャレンジを新しい地でやる』と自分の想いをFacebookで発信したところ、以前から関係があった珈音焙煎所の佐藤毅さんから、「男鹿に来ませんか?」と男鹿を訪れるきっかけをいただきました。
改めて男鹿に来た時は、暮らしていくことを想像しながら環境を見てまわりました。
移住の決め手になったのは、景色や食べ物などが良かったとかではなく、毅さんの思いや考えを聞き共感したことが大きかったです。

Q.移住の決め手は?
人とのつながりがあることが決め手となった部分ではあります。
こっちが地元ではない限り、1人からスタートしなければならないですが、自分は知り合いもいるし、ある程度コミュニティがあったので何とかやっていけるだろうと思えました。
あとは、何かの制度を使えればと考えていました。
地域おこし協力隊という制度も何年も前から知っていて、どうゆう状況なのか、将来はこうなっていくんじゃないかという考えのもとに、自分の将来の方向性に合うと思い協力隊の制度を使いました。
Q.移住前に準備したことはありますか?
何年も前から準備をしていました。いつかは地方に住むと決めていたので、地方での暮らしをたくさん調べました。
地域で何が問題なのか、そもそも仕事はあるのか、
環境はどうなのか、あとはコミュニティがあるのか、
市としてどういったことに取り組んでいるのかなども調べたりしました。

ただ、実際に住んでみると、そんなに甘いものではなかったというのが本音です。
東京では必要がなかった車の免許をとらなければならないし、今までシェアハウスに住んでいたこともあり、新しい生活をするうえで、いろいろなものを揃えないとQOL(クオリティ オブ ライフ)があがらない。東京であればちょっと誰かに声をかければ貰えたりするのでそんなに贅沢をしなければ全然暮らしのQOLは上げられます。
その点、移住してくることでゼロからやらなければいけないので、ものは揃えないといけないし、いろんな資格もやっぱりあった方がいいと思うし、そのお金も必要になってきます。
引っ越し代もかかりますし、実際住んでみると光熱費が高いなと思いますし、もっともっと稼がないと将来に不安を感じます。

男鹿にきてから
Q.移住してから自分が変わったなと思うことはありますか?
人との接点がだいぶ減りました。10分の1ぐらいに。
東京ではシェアハウスに住んでいたので生活でふれる人が減りました。
仕事をしていても訪れる人がそもそも少ないこともあり、そういう意味ではがらっと変わりました。
良い面もあるし、悪い面もある
良い面はストレスがだいぶ減ります。
悪い面はおもしろくない。
やっぱりおもしろいものって誰かと一緒に何かすることで、自分とは違うアイデアが外から出てくるから楽しい生活が送れるわけでそれがなくなる、どちらがいいかと言われるとやっぱり楽しい方がいいかなと思います。
やっと免許も取ったし、リース車も来たのでこれからは外に行く機会を増やそうと思います。そういう意味では、協力隊に車の補助があるのは助かります。あとは、免許取得の補助があればいいなと思います。
東京にいると車がなくても生活ができますが、地方での生活はやはり必要性を感じます。
そこの補助があった方が移住のハードルが下がるし、地域おこし協力隊の制度も使ってくれる人も増えるのではないかと思います。

Q.移住後に、来る前に知っておきたかったことはありますか?
地域おこし協力隊としての予算の内訳をもうちょっと知っておきたかったです。
地域おこし協力隊としての給料の金額はわかっていましたが、何かやりたいと思った時に協力隊内で予算がいくらぐらいあって「これぐらいは、あなたがやろうとしていることに対してサポートしますよ」という予算がどれくらいあるのか、
予算はあるけれど自分がやりたいこととはずれていてマッチせず、1年目に関しては事業目的がはっきり決まっていて、これしか予算が使えませんということもあります。
新しい何かをつくる可能性として…
お金の使い方をもちろん行政として細かく規定しないといけないことがあるとは、わかっていますが、予算をもう少し幅広く使う事ができればなと感じたことはあります。
難しいのかもしれないですが、あまりにもお金の使い方を制限するというのは、地域おこし協力隊の制度としてはやめた方がいいのではと感じる部分がありました。
個人的意見ですが、もう少し自由度が高ければ新しい何かが生まれる可能性もあるし、成功するチャンスに繋がるのではと感じます。

Q.男鹿市に来て驚いたことはありますか?
仕事がない。
地域おこし協力隊で来て、将来就職するという目的で来る人はいいかもしれないですが、自分みたいなフリーランスの人にはハードルは高い方ではないかと感じます。
人間味がある人が好きだし、そういう人に何かしてあげたいと思う
あとは、みんな淡々と生きている雰囲気があり、もうちょっと刺激があってもいいのではと感じます。
他の地方でも起きていることなので、もちろん男鹿だけではないと思います。
高齢者が増えていくにつれ、自然とそうなってしまうのかもしれません。自分も昔に比べれば徐々に体力が減ってきていますし、回復力も遅く徐々におちついてきています。
それがあと10年経つと、もっとおちついてきてしまうかもしれない。
年齢に比較して若々しいというのは、若い人たちと触れている要素が大きいから、新しい感覚も入ってきて新しいスキルも身につき若々しくできる、やっぱり町に若者がいるっていうことは重要なことだと感じます。

Q.実家と比べて、男鹿での暮らしで良いところはどこですか?
海と山が一度に体験できるのはいいかなと思います。
でも、男鹿の自然がすごく良いかと言われると、いろんな地域や場所を訪れたことがある自分としては、やっぱり弱いなと感じる部分はあります。
ーいろいろな場所を訪れている人に聞くとそうみたいですね。

Q.男鹿のおすすめスポットを教えてください。
安田海岸です。
好きなスポットは人がいない方が良いですね。
自分だけのスポットみたいに感じるところがある方が好きです。
人がいない海岸が好きです。
なので相反するものでビーチと呼ばれる場所は、あまり好きじゃないですね。

Q.男鹿でお気に入りの食べ物はありますか?
魚です。
オガーレで脳天締めをして出している人がいて、その魚はとても美味しいです。
特に好きな魚があるといういうことではなく、締め方が大事で、その方はホース血抜き済で出していて、その方法を男鹿でやっている人がいるのにはびっくりしました。
自分も料理をするのですが、今は魚の業界も締め方がだいぶ変わってきていて血を完全に抜くような手法が浸透してきています。
料亭や一流のお店で食べれるような魚がオガーレで買える!
その締め方を見つけた時はすぐ買って冷凍して料理して食べています。
締め方一つで味は全然変わります。
魚としては同じ見た目に見えますが、締め方が1つ違うだけで、2段も3段も4段も上の魚を買って食べることができる。
近場でそういう魚を普段買って食べれるという事が生活の中での楽しみです。


Q.男鹿に移住を考える人へメッセージ
前準備をたくさんすることをおすすめします。
自分もそうですが、コミュニティの繋がりがあったり、仕事が決まっていたり、やりたいことが明確にあるなど、どれかは必ずおさえておいた方が良いです。
自分は、協力隊の任期を終えても、男鹿と関りながら暮らしていきたいと思っています。
デザインやコミュニティ作りに関して悩みごとがあればいつでもご相談ください。

この記事に関するお問い合わせ先
企画政策課 移住定住促進班
電話番号:0185-24-9122
ファックス:0185-23-2922
〒010-0595
秋田県男鹿市船川港船川字泉台66-1
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更新日:2023年05月29日