移住者インタビュー男鹿入門06

更新日:2022年04月06日

自然と共に暮らしていく、田舎暮らし

秋田県男鹿市移住者

柴田正春(しばた まさはる)さん・万里子(まりこ)さん

正春さん:秋田県男鹿市出身
万里子さん:東京都出身

空き家をリノベーションし住居の他に、広い家をうまく活用できるようイベントやワークショップなどの場として使っていただくスペース「里山ほのぼの」を始める。

 

里山ほのぼの室内
里山ほのぼの室内

Q.いつから男鹿市民になりましたか?

万里子さん:2021年2月からです。

 

Q.男鹿市に移住した経緯を教えてください。

万里子さん:子供たちや孫たちも大きくなり、これからの自分たちの人生を考えた時に、東京ではなく男鹿で暮らすことができるだろうか?と、調べ始めたのがきっかけでした。

子供たちが小さい時、毎年夏に帰省していて大好きだったところなので、もともと地方で暮らすなら夫の生まれ育った男鹿市で、しかも大みそかになまはげをやっているところと決めていました。

 

正春さん:子供たちには田舎があったけど、孫たちには田舎がなかったので、田舎を持たせてあげたいなと考えていました。

 

男鹿市北浦安全寺風景
移住フェアに参加し移住への想いが高まる

万里子さん:移住を考え始め、タイミングよく都内で移住フェアがおこなわれることを知り、男鹿市の情報が伺えるということで参加したところ、非常に楽しく移住への想いが高まりました。その時に男鹿市の担当の方との面識ができたので移住に向けていろいろと相談しました。

 

Q.空き家はどのようにしてみつけましたか?

万里子さん:実際に男鹿にきて住む場所を探しました。
まず初めに、空き家バンクに掲載している場所を内見しました。

一通り見終え、たまたま訪れたお店で、「空き家バンクの物件を見に来て住む家を探しているけど、なかなか思うところがなくて…」とお店のご主人に話したところ、「それなら、ちょっと見せたい場所がある」と言っていただき、今の家を紹介してもらいました。

 

男鹿市移住者リフォーム前の写真アルバム

万里子さん:辺りは暗くなりはじめていましたが、次の日に帰る予定だったので、見に行きました。
最初家が見えないぐらい木や草でおおわれていて、玄関に向かう入口もトトロに会いにいくような雰囲気で草木がアーチを作っていました。
建物とロケーションを見てここだ!と気に入りました。

 

正春さん:東京でリフォーム会社をしていたので、住む場所のリフォームはもともと自分達でしようと思っていたんですが、思いのほか家の状態がよくなかったので大工さんに仕事をお願いし、自分たちも手伝いながらリノベーションをおこないました。

 

男鹿市移住者リフォーム後玄関先
男鹿市移住者リフォーム後内装

Q.空き家を購入するにあたってどれぐらい期間がかかるものなんですか?

万里子さん:相続人が放棄されていて弁護士さんと手続きに関するやりとりをおこなっていましたが、手続きがスムーズにおこなわれても1年ぐらいはかかりましたね。

 

男鹿にきてから

Q.Aターン(Uターン)してきて男鹿の第一印象は?

正春さん:過疎化の進みがすごいなと感じました。
あれだけ栄えていた船川もシャッター街が多く目立ち、この辺りも半分の世帯数になっていて、子供がいないというか、人がいないなと。
子供の頃は、入道崎や八望台とかもいっぱいお店があったので、正直驚きました。

ジオパークに興味があるので、これから見て周りたいです。 三ノ目潟は昔は道もなく行けなかった場所でしたが、整備されていると聞いたのですごいなと思いました。

 

男鹿市北浦安全寺冬の風景

Q.男鹿市に来て驚いたことはありますか?

万里子さん:茶碗蒸しや混ぜご飯など味付けが甘いことや、何でも寒天にすることには驚きました。男鹿市のスーパーで寒天の中にポテトサラダが入っている惣菜を見た時は、びっくりしましたね。(笑)
早速家でも、畑で無農薬無肥料で育てた、シャドークイーンというじゃがいもを使い、作ってみました。シャドークイーンは、加熱しても紫色で綺麗で、とても美味しく出来上がりました。

あとは、道の駅おがオガーレで販売されているお魚の値段の安さにもびっくりしました。

 

ポテトサラダ寒天

【見よう見まねで手作りをしたポテトサラダ寒天】

Q.初めての冬でしたが、暮らしてみていかがでしたか?

万里子さん:雪が降る環境で暮らしたことがなかったので、始めは吹雪いても、あまりにも綺麗で外に出て写真や動画を撮影していました。
でも、今年は例年にないぐらい雪が降ったみたいなので、雪かきしても翌日には積もっていて昨日の雪かきは何だったの?って思う時もありましたね。(笑)

 

正春さん:薪ストーブの薪も足りるだろうって言われた分が足りなくなり、古材を切って使っています。

 

薪ストーブ

万里子さん:雪国の人が春を待ちわびる気持ちがわかるかもって思うようになってきましたね。でも、最近は雪かきも楽しくなってきて、最初の年に例年よりも多いということが経験できてよかったと思っています。次からは、たいしたことないじゃん、どんとこいってなりますよね。

部屋に温度計を置いているんですけど、毎日のように下がって行くのを見て、5度、3度と下がってきてマイナスになる日もありました。マイナスにならない日は、暖かいじゃんって思うようになってきたり。(笑)日々の生活が新しいことばかりで、毎日の生活を楽しんでいます。

 

雪囲いされた木

Q.移住してから自分が変わったなと思うことや東京の生活に比べて変化があったことがあれば教えてください。

万里子さん:主人は昔は朝から晩まで仕事でしたが、今は朝から一緒に自然を見ながら、のんびりコーヒーを飲める時間をもてたこと。
若い人であれば、なかなかそのような時間は持てないのかもしれないですが、時間にゆとりができました。

 

正春さん:時間に余裕はあるけれど、ゆっくり進んでいるわけではなく、結構1日が早いですね。
雪が溶けたら来年の薪の用意をしようと思っています。

 

万里子さん:この辺りはキジの鳴き声で起きたり、ふくろうの声も聞こえたり、山菜もいっぱい出てきます。まだまだやりたいことがいっぱいあって、畑も少し拡大していろいろと植えてみたいです。

 

男鹿市移住者ご夫婦

正春さん:東京では仕事もしていたので、時間も不規則だったせいか高血圧でしたが、こっちの暮らしで血圧も落ち着いてきました。
去年は山菜をほんとにたくさん食べました。
お陰でこっちに来て健全な生活を送り10kgもやせました。

 

万里子さん:そういえば私も7、8kgやせました。

 

正春さん:東京に住んでいたときは、1分もないところにコンビニがあり、なんでも置いてあるため頻繁に寄っていたこともあるかもしれません。(笑)

男鹿市戸賀から見る日本海

万里子さん:こっちにきて2人で始めたことですが、毎朝ラジオ体操をおこなっています。
そのおかげで肩とかも動きやすくなったと思います。
何にもやらなくなると衰えてくるので、せめて衰えを遅くするために!

 

Q.男鹿のおすすめスポットを教えてください。

万里子さん:いっぱいあります!
寒風山から見た景色や鵜ノ崎海岸。
戸賀湾展望公園からの夕陽がすごく素敵なんです!
安全寺の棚田も春夏秋冬どれも好きです。

男鹿市北浦安全寺の棚田
男鹿市安全寺の棚田
男鹿市北浦安全寺の棚田

Q.男鹿でお気に入りの食べ物はありますか?

万里子さん:ハタハタや魚、だまこ鍋、山菜など好きなものがたくさんあります。魚は知り合いの漁師さんから安く買えたり、お裾分けをいただくこともあります。

 

正春さん:すごえもんで鍋をしたり、ごんこの煮つけを作ってみたり面白い魚やおいしい魚がいっぱいです。

 

男鹿市でとれた山菜

【家の周りで採れた山菜】

Q.東京生活と比べて、男鹿のいいところはどこですか?

万里子さん:東京も都市部から外れると自然はありますが、男鹿の風景は比べものにならないぐらい目に映る何もかもが奇麗です。晴れている時も朝も夕も雨も雪も!雪は空から落ちてくる雪も吹雪く雪もこんなに奇麗なんだと見とれてしまいます。

東京から来ると空気が違うし、秋田市に住む友人でさえもここは空気が違うと話していました。
今住んでいる家は、男鹿三山も見えるし、ロケーションに恵まれています。

男鹿三山

正春さん:東京は夜中でも家の近くをトラックなどが走っていますが、ここは車の量が少ないので静かですね。

 

万里子さん:鳥、カエルなどの鳴き声など自然の中から聞こえてくる音がいいですね。
朝と夕方6時の町内に流れる鐘の音も好きです。風景にすごくマッチします。

 

里山ほのぼの内装

Q.今後の展望教えてください。

万里子さん:先日、こちらを男鹿市の移住オンラインツアーの会場として使っていただきました。
今後もそういったイベントやワークショップなど集まりの場所として使ってもらえると嬉しいです。
 今後は、民泊ができるように準備をしていきたいと思います。窓側にはコワーキングスペースとして活用してもらえればと思いカウンターを作り椅子をならべました。そして、いつかはここで、里山ウェディングを開いてみたいです。

 

里山ほのぼのを会場に男鹿市移住者オンラインツアーを行う様子
里山ほのぼののスペースを利用してワークショップを開催

Q.男鹿に移住を考える人へメッセージ

万里子さん:人口が減っていたり、課題があるということは、逆を考えれば競争が少なくチャンスがあるということだと思います。
自然のなかに身を置いて、何かを始めてみたい人、自分を信じて男鹿に来てみませんか?

 

 

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