移住者インタビュー男鹿入門05

更新日:2022年02月28日

東京での生活を経て、育った町で暮らす新しい生活スタイル

喫茶satenのオーナー

大渕 利雄(おおぶち としお)さん・真由美(まゆみ)さん

利雄さん:秋田県男鹿市出身
真由美さん:長崎県出身

 

令和2年7月に脇本地区でおうちカフェ「珈琲 saten」を開業し、ふらっと珈琲を飲みに行ける憩いの場として地域の方に愛されています。

 

喫茶satenのメニューエビドリア
喫茶satenのメニュートーストセット

珈琲 saten

秋田県男鹿市船越字根木
※詳しい場所は店舗へお問い合わせください。
電話番号:090-2544-9018

【営業時間】
10時から16時ラストオーダー

【定休日】
毎週火曜日、第1・第3月曜日

 

珈琲satenメニュー コーヒーオーレ

Q.いつから男鹿市民になりましたか?

利雄さん:2019年12月からです。

 

Q.ご出身と、男鹿市に移住した経緯を教えてください。

利雄さん:出身は男鹿市鵜木です。就職を機に上京し、東京で長年暮らしていました。
帰省の度に、最期を迎える時は生まれ育った故郷がよいと考えていました。男鹿市へ移住するまで計画はしっかり立て準備をしていました。
妻は長崎県出身で、東京都育ちなのでついてきてくれたことに感謝しています。

 

Q.空き家はどのようにしてみつけましたか?

利雄さん:家について具体的に場所を探し始めたのは移住の5年前ぐらいでした。
男鹿市の空き家バンクはよく見ていました。
住みたい地域を船越と決めていましたが、空き家バンクに船越地区の空き家があまり上がっていなかったこともあり、気になる物件がなかなか見つかりませんでした。

そこで知り合いの司法書士さんに相談したところ、現在の家をご紹介いただきました。
司法書士の方達は、家の手続きをすることも多いかと思うので相談して本当によかったです。

 

珈琲satenの店内
珈琲satenの店内

 

利雄さん:Aターン(Uターン)したら、おうちでカフェをしてみたかったので、内見した時もここならリフォームすればおうちカフェできるなと構想をしながらみてまわりました。

リフォームの際は、男鹿出身で現在は神奈川で大工をやっている兄にお願いをし、1か月程泊まり込みでリフォームをしてもらいました。
兄弟にすごく助けられましたね。

 

仕事について

Q.なぜ今の働き方に至ったのですか?

利雄さん:コーヒーを飲むのが好きだったこともあり、20年前くらいからUターン移住して喫茶店を始める構想を練っていました。
毎日妻と二人で東京の色んな珈琲屋さんに行きました。その中で奥さんが気に入ったのがサイフォンで入れたコーヒーだったので、うちではサイフォンで入れています。紙でドリップしたコーヒーよりも豆本来の味が出ている感じがして好きなんです。

 

珈琲satenで使うサイフォン

 

利雄さん:おうちカフェをやるに辺り、男鹿市や周辺地域のカフェは全部リサーチに行きました。
私自身、コーヒーは堅苦しく飲むものではないと思っています。うちは家賃もかからないし、値段設定はあまり高くしたくなかったので、コーヒー1杯350円(お代わり200円)という設定にしています。

 

珈琲satenのコーヒー

 

利雄さん:珈琲satenは、地元にいる友人達が立ち寄れるような店にしようと思っていましたが、開業してみると地域の方にくつろいでもらいたいという想いに変わってきました。
 

男鹿にきてから

Q.Aターン(Uターン)してきて男鹿の第一印象は?

利雄さん:男鹿はもう少し発展してるかなと思っていましたが、来てみると昔とそんなに変わらないなと感じました。
空き家のように見える家があったり、手入れがされていない建物などを見ると、そうゆう風景は少しかわった感じもします。自分が住んでいた時代はベビーブームというのもあったかもしれないですが、子供も多く地域全体がにぎやかだったので、今はどこか寂しさを感じる部分は正直ありました。

 

男鹿市の町並み

 

 

地元の暖かさにふれて、言葉では表現ができない、何ともいえない感情を感じた

 

利雄さん:東京にいた頃に、趣味で蕎麦を打っていたこともあり、帰ったら地元の鵜木で幼馴染や同級生などに蕎麦やコーヒーをふるまいたいと考えていました。

その日は朝6時から蕎麦を打ち準備をし、地域の活動にも参加させてもらい終わった後に蕎麦をふるまいました。
友人達から「東京から戻ってきたのか、よく来たな」と言ってもらい、いろんなことを話すうちに、一人一人の顔を思い出し記憶がよみがえってきましたね。
なつかしさも感じたし、気を遣わず話すこともでき、ホームに帰ってきた温かさを感じ、おもてなしに行ったつもりが逆におもてなしをされた気持ちになりました。
自宅に戻ってからも妻とずっとその時の話をし、非常に楽しかったことを今でも思い出します。

 

地域で植えたチューリップ畑
男鹿市マリンパークの草むら

 

 

Q.移住してから自分が変わったなと思うことはありますか?

真由美さん:しばらくやっていなかった編み物ができたり、料理に没頭できたり東京生活でなかなかできなかったことができるようになりました。
こっちに来てから創作意欲がわいています。雑音がないせいか、集中できるというか、時間にゆとりができ、自分時間が充実した感じがします。

 

珈琲satenの店内にある刺繍かざり
珈琲satenの庭に植えられているコキア

 

 

Q.東京で暮らしてきた時の生活に比べてどうですか?

真由美さん:東京の生活とは違い、夜になると全く雑音が聞こえないおかげでしょうか、よく寝れますね。

利雄さん:最初は静かすぎて慣れてないせいか寝れなかったですが(笑)
あとは、野菜が新鮮で美味しくて食生活が変わりました。よく食べるようになったし、体調が良くなりました。
それに空気が奇麗で、東京は排気ガスが酷いということに改めて気づきました。東京では毎冬、喘息のような咳が出ていたのですが男鹿に来てからは治りました。
花粉症も東京にいるときより軽くなったし、とにかく健康になってお医者さんにも驚かれます。
あとはやっぱり季節感はあって良いですね。寒いのは寒いですけどね(笑)

男鹿市の夕焼け

 

 

Q.男鹿市に来て驚いたことはありますか?

利雄さん:市長さんや市議会議員さんがこちらでは近くに感じますね。
東京に住んでいれば区長さんや議員さんに会うこともなかったので(笑)

 

Q.男鹿のお気に入りスポットはどこですか?

利雄さん:鵜ノ崎海岸は大好きです。
海を眺めているだけで非常にくつろぎます。

真由美さん:若い夫婦の方が子供と遊んでいる風景を見るだけでほっとしますね。
周辺も綺麗にしているなと感じました。
 

男鹿市にある鵜ノ崎海岸

 

利雄さん:道の駅おがオガーレにもよく行きます。
獲れたての新鮮な魚を置いているので、購入し最近は自分たちで捌く練習をしています。

 

Q.男鹿のお気に入りの食べ物はなんですか?

真由美さん:アメヤ珈琲の珈琲ソフトが好きです。コーヒーの風味がしっかりでていて美味しいです。

利雄さん:あとは、ババヘラアイスもやっぱり美味しいですよね。
個人的には、稲庭うどんが好きなのでそれを上手に美味しく食べさせてくれるお店があればいいなと思います。
 

アメヤ珈琲のコーヒーソフト

 

 

Q.今後の展望を教えてください。

利雄さん:まだお店の在り方でわからない部分があるので一生懸命探っていきたいと思います。お客さんの要望には出来る限り応えたいと思っていて、地域の人が家から出るきっかけを作ってあげたいと思います。夫婦での日常の会話はお店の話ばかりで、来てもらったからにはまた来たいと思ってもらえるお店にしたいと話しています。

 

珈琲satenのクリームソーダ

 

利雄さん:個人的には男鹿市でグランドゴルフが芝生でできるところを気に入っています。そしてとにかく安い!200円で1日遊べます。
他にもいろんなグランドゴルフ場に妻と行ってみようかなと思います。

 

Q.男鹿に移住を考える人へメッセージ

真由美さん:無理をしないこと。
早く馴染もうと思うことで、ストレスにもなるし、頑張らなきゃとおもうことで空回りしたりするよりかは、ゆっくり自分のペースで自分を少しずつ出していけばいいと思います。
何か悩むことがあれば「来ない」という選択もあっていいと思います。
今は2拠点生活という考え方もあるし、選択の幅も広がっていますよね。
 

珈琲satenの店内

 

利雄さん:私はAターン(Uターン)する人が、増えてくれるといいなと思いますね。
一度県外に出た人達は、いろんな経験ができると思います。そして帰ってくる時に、経験したことや勉強したことをこっちに住んでいる人達にたくさんお土産話をして教えてあげてほしいです。中には、奥さんと帰ってくる人もいると思います。

ゆかりのない地に住むということは、大変なことだと思うのでその時は、奥さんにご褒美をあげてほしいですね。
そして年代問わず、いろんなことをチャレンジしてみてほしいです。

 

 

この記事に関するお問い合わせ先

企画政策課 移住定住促進班
電話番号:0185-24-9122
ファックス:0185-23-2922
〒010-0595
秋田県男鹿市船川港船川字泉台66-1
メールフォームによるお問い合わせ