能登山にて

 ツバキ(椿)は、ツバキ科ツバキ属に属する植物の総称で、冬から春にかけて花が咲きます。椿漁港近くの能登山周辺一帯が国内の自生北限地帯とされ、国の天然記念物の指定を受けています。
能登山にはこんな言い伝えがあります。
その昔、能登の国から働きに来ていた若い漁師が、村の女と恋に落ちました。やがて、能登に帰らなければならなくなった男は、二年で必ず戻ると約束し故郷に帰ります。三年が過ぎ、女は男が死んでしまったと思い、悲しさのあまり海に身を投げました。その後、村に戻ってきた男は、女の死を聞くと悲嘆にくれ、土産で持ってきた椿の実を丘に植えました。
春になると一面が椿の花で覆われるその丘は、能登山と呼ばれるようになったそうです。